学校や会社に行かないことはそんなに悪いことなのか。
私たち日本人は、小さい頃から責任感という重荷と、休まない事の美徳を背負わされている気がします。
今もあるのかは分かりませんが、私が学生の頃、日本では皆勤賞と呼ばれるものがあり、
学校を休まずに通ったことで賞をもらえたり、通知表には欠席日数が記載されたりしたものでした。
学校を欠席するのは良くないことなので、熱が無ければ少々風邪気味でも学校に行く。
またイジメに会っていたとしても、学校は毎日行くものだという意識があるので、
頑張って行った結果、心や体が取返しのつかない状態になってしまう子供もいるのではないかと思います。
そんな小中高時代が過ぎ、大学生になってからは試験前にも関わらず、
バイトの人数が足りないということでバイト先からヘルプを頼まれ、責任感から断れない学生もいると聞きます。
コロナウイルス対策として、シンガポールでは大部分の会社で社員に出社を控えさせて在宅勤務にしたり、
グループごとにチームを分けローテーションを組み、出社する人数を調整したりしています。
日本でも在宅勤務に切り替えた企業もありますが、出社時間をずらす対策しかしていない会社もあるようですね。
なぜ、在宅勤務にする事のハードルが日本では高いのか。
学校や仕事は本来休んではいけないものだ。
それに、つらくても頑張ることが素晴らしいんだ、という認識があるからかもしれません。
私が数年前、日本の外資系企業で働いていた時のこと。
上司は10歳ほど年上の日本人女性で、欧米の大学を卒業し現地で10年ほど就職。
現地の男性と国際結婚をしていて、私から見るとすごく国際的な女性だなという印象を持っていました。
しかしある日、生理痛で毎月休みがちだった同じチームの同僚に向かって、
「ねえ、普通さあ 生理痛で毎月休む?ちょっと多くない?私なら這ってでも会社に来るけど?」
と言ってのけました。
これにはびっくり!!
私としては、女性上司のほうが生理の痛みを理解してもらえるし、男性上司よりも休みを言い出しやすいだろうな~と思っていたため、
こんな言葉を聞かされるなんてショックでした。
しかも彼女は欧米で長く働いていたのでSick leaveの理解も日本よりあるはず。
それにも関わらず、這ってでも会社に来いって言うなんて。
昭和かよ!!!
女性の敵は女性だった、というところでしょうか。
シンガポールの私の勤務先は男性上司でしたが、
体調が悪くて会社を休む時は彼にWhatsAppで連絡すればよかったし、
(もちろんMedical leaveになるので、病院の診断書は必要ですし、チームメイトにカバーをお願いしなければなりません)
生理痛で出社ができない時は、在宅勤務したいと言えばと了承してくれました。
それに上司も、子供が熱を出してお迎えに行かないといけないから、
帰宅するけど家から仕事するね、といって帰っていくこともあります。
それぞれの事情がある場合、仕事のパフォーマンスを落とさないことを前提としてですが、
オフィスに絶対いないといけないという雰囲気は無いですし、
どんなに体調が悪くても這ってでも出社致します、というマインドはありません。
風邪の症状がでているのに出張で愛知県に行って、コロナの陽性だと判明した会社員の方。
ご本人は休みたくても休めない状況があったのかもしれませんね。
風邪気味なので、治まるまで在宅勤務しますね~。とサラッと言い合える社会になったらいいなと思います。
よろしければ押していただけるとありがたいです。
↓↓